低炭水化物(糖質制限)ダイエット

比較的短期間で痩せられるため人気のあるダイエット「炭水化物ダイエット」。
別名「低炭水化物ダイエット」「ローカーボダイエット」「糖質オフダイエット」などとも呼ばれ、炭水化物に含まれる糖質の摂取量を控えることでエネルギー不足の状態にし、脂肪を分解してエネルギー不足を補うことで体重を落とすというダイエット方法です。
今回はこの炭水化物ダイエットの効果や始め方をご紹介します。
目次
炭水化物ダイエットとは
炭水化物は例えるなら車のガソリンのような働きをする栄養素です。
たとえば人のからだを車に例えた場合、ガス欠しないようにつねに車(人のからだ)にストック(脂肪)としてガソリンをボトルに入れて積んでいます。
ストック(脂肪)を大量に車に積み込んでいると車も重たくなるので、ガソリン(炭水化物)を給油する量を抑えるようになります。そうすると、ストック(脂肪)を使って車を走らせるようになるので、ストックが減る分車は軽くなるというのが炭水化物ダイエットの理屈です。
炭水化物ダイエットはどんな効果があるのか?
では炭水化物ダイエットにはどんな効果があるのかみていきましょう。
三大栄養素と言えば、炭水化物、たんぱく質、脂質ですよね。
この3つのなかで炭水化物は急速にブドウ糖に変わるため、血糖値が上昇しやすい栄養素ということになります。
そして炭水化物はご飯、パン、麺、果物、砂糖、芋類等々に含まれています。
血糖値が急激に上昇すると血糖値を下げるインスリンというホルモンが膵臓から沢山分泌されるのですが、インスリンはエンストした時等の緊急時用にブドウ糖を肝臓に蓄えたり、筋肉や細胞など人の体の必要な箇所で利用されるよう働きかけます。
そこで利用しきれず余ってしまったブドウ糖は行き場がないので、インスリンは糖質を脂肪に変えて体に蓄えるようになるのです。糖質の過剰摂取はインスリン分泌量も増加させ、その結果脂肪が体に蓄積され太る原因になります。
ですので、太らないためにもなるべくインスリンを大量に分泌しなくてすむような食事の食べ方がポイントになるのです。つまり炭水化物の摂り方を調整することでインスリンの節約につながり、痩せやすく太りにくい体質になれるのです。
炭水化物ダイエットの始め方
つぎにどのようにダイエットを進めていくのかを説明します。
炭水化物の量、摂り方
まず摂り方ですが、単純に炭水化物を多く含む食品を食べなければ痩せやすくなるというものではありません。
正しい方法で行えば減量につながり、糖尿病の場合は血糖コントロールを行うことにもなります。
ですが、間違った方法で炭水化物ダイエットを始めると逆効果になることもあるので注意しましょう。
まず炭水化物は体で消化吸収される糖質と、消化吸収されない食物繊維に分類されます。
この2つを合わせたものを炭水化物と呼びます。
糖質はエネルギーになり、食物繊維は腸の働きを活発にしたり生活習慣病予防に役立ちます。
食品に含まれる糖質は、その結合数によって単糖類、少糖類、多糖類に分類されるのですが、結合数が少ないものほどより吸収が早く、血糖値が上がりやすいので注意が必要になります。
代表的な食べものはお菓子やジュースなどの嗜好品。これらをやめるだけでもかなりの効果が期待できることは確かです。
ごはんやパンや麺、芋類にも糖質は含まれますが、糖質のみならずたんぱく質や食物繊維も含むので、完全に抜くと体にとって大切な栄養素まで制限してしまうことになります。単純に炭水化物を抜けばいいというわけではないのです。
また炭水化物を含む食品を重ねた食べ方(ラーメン&ライスなど)は見直しが必要です。
炭水化物は完全に「抜く」のではなく、「少なくする」ことを意識してみましょう。これがポイントです。
それでは実際に炭水化物の具体的な量を例を出して説明します。
例:30~49歳の女性で生活活動レベルが「ふつう」の人の場合
必要エネルギー量は2000kcal(日本人の食事摂取基準2015より)
全体のエネルギーの半分強(60%程度)は炭水化物を摂取したほうが良いとされているので
2000kcal×約60%=約1200kcal
炭水化物は1g=4Kcalなので1200Kcal÷4Kcal=300gとなり、1日に300g程度は炭水化物を摂取しなくてはなりません。
ご飯1膳(200g程度)に炭水化物は75g程度含まれるので、1日の必要エネルギー量が2000kcal程度の人の場合は1食あたりごはん200g程度はきちんと摂る必要があるということになります。
おかずの量、摂り方
野菜はいくら食べても問題ありません。
緑黄色野菜、淡色野菜を色々取り交ぜて食べるようにしましょう。
たんぱく質や脂質は際限なく食べていいということではなく、控えた炭水化物分を補うという感じで摂りましょう。
また、炭水化物ダイエットを長期に行い、たんぱく質や脂質が過剰になることによる弊害、安全性についてもまだ十分エビデンス(科学的根拠)が明確ではありません。
つまり、お菓子やジュースなどの単糖類や、糖質を重ねた料理に注意すること、そしてご飯やパンや麺は控えめにし、その分のカロリーをたんぱく質と脂質で補うようにします。
たんぱく質や脂質過剰摂取を予防するためにも、野菜類はしっかり摂取(1日350g目標)することが炭水化物ダイエットのポイントになります。
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炭水化物ダイエットのメリット・デメリット
炭水化物ダイエットにはメリットもあればデメリットもあります。
始めるまえにしっかりポイントをおさえておきましょう。
○メリット
- 体に蓄えられている脂肪を燃焼しやすくし、短期間でのダイエット効果が期待できる
- 炭水化物を控えるだけで、他の食事量はあまり神経質にならなくてもいい分食事療法としてはストレスになりにくい
- 血糖値の急上昇を防ぐことができる。うまくやれば糖尿病の人は血糖コントロールにつながりやすい
×デメリット
- 炭水化物を抑えつけすぎると、ストレスからドカ食いにつながる可能性が高くリバウンドしやすい
- 炭水化物を控えすぎた場合、脂肪のみならず筋肉まで痩せてしまい基礎代謝も落ちて痩せにくい体質になる
- 糖尿病で薬物療法中の人の場合は低血糖症状など、深刻な場合も
- 極端な制限が脳に体の飢餓状態を感知させ、消費エネルギーを極力抑え、これ以上痩せないように体重を維持しようとするため、かえって脂肪を蓄えやすい体質になる
このように炭水化物ダイエットを始めるなら「完全オフ」ではなく「ちょいオフ」の意識をもって始めることが大切です。
また「量の制限」をするのではなく「質そのものの見直し」も大切です。
次はメニューについて考えてみましょう。
低炭水化物ダイエットと低炭水化物ダイエットメニューの考え方
食べ物を食べるとインスリンというホルモンが膵臓から分泌され、インスリンは人の体の必要な箇所で必要な栄養が利用されるよう働きかけます。そこで利用しきれず余ってしまったエネルギー(ブドウ糖)はインスリンによって脂肪に変えられて体に蓄えるようにされます。
炭水化物は急速にブドウ糖に変わる栄養素であることから、特にインスリン分泌量が増加しやすく、その結果脂肪が体に蓄積され太りやすくなります。
つまり低炭水化物ダイエットではインスリンを大量に分泌しなくてすむような、急速にブドウ糖に変わらないような(ゆっくり血糖値を上げるような)食事にする必要があるということです。
だからと言って、炭水化物を多く含む食品を単に食べないようにするだけでは、脂肪だけでなく筋肉まで落として基礎代謝が落ちた結果痩せにくい体質になったりといった逆効果につながる可能性もあるので、低炭水化物メニューを考える場合は炭水化物のことだけでなく、たんぱく質や脂質についても正しい知識をもって行わなくてはなりません。
低炭水化物ダイエットメニューの骨格を考えてみよう
例えば身長160㎝、体重70kg、身体活動レベル「普通」の30歳女性の場合
BMI(体格指数:体重(kg)÷身長(m)÷身長(m))は27.3で
25を超えていることから肥満です(基準は22.5)
通常の必要栄養量は日本人の食事摂取基準を参考にしますが、この女性の場合肥満があるので摂取エネルギーは身長、体重、身体活動量などを考慮して決定します。
摂取エネルギー(kcal)=標準体重(身長(m)×身長(m)×22))×身体活動量(kcal÷標準体重)で算出します。
≪身体活動量≫
- 軽い労作・・・25~30
- 普通の労作・・・30~35
- 重い労作・・・35~
この計算でいくと標準体重56.3(kg)×30=1689kcal(約1600kcal)ということになります。
通常全体のエネルギーのおよそ60%を炭水化物で摂るのがバランスが良いとされていますが、健康的に無理なく低炭水化物ダイエットを行うには50%弱で行います。 つまり1600kcalの半分⇒800kcal弱は主食を摂る必要があるということです。
これを三食で配分すると1食約250kcal⇒ご飯だと100~150g(女性茶碗で軽く一杯)、食パン6枚切りだと1枚~1枚半、うどんだと茹でた状態で160~240gといったところです。
また、おかず(たんぱく質)は標準体重1kgあたり1.2~1.5g程度は摂取します。
標準体重56.3(kg)×1.2(g)=67.6~84.5g
低炭水化物ダイエットのポイント
主食量を減らす分、きちんと補うべき栄養を補っておかないと空腹感とストレスからドカ食いになる可能性もあります。
満足感を得る為にも野菜は充足させます。特に食物繊維を多く含む食品は十分に摂取します。
たんぱく質は良質のアミノ酸を摂取し、筋力低下を予防します。不足しないようにします。毎食手のひらに乗る程度のたんぱく質(肉や魚や卵や豆腐)を1~2品程度食べるようにしましょう。
適量の脂肪を加えることで、満足感を満たすことや、エネルギー不足による便秘解消にもなります。
オリーブオイル、菜種油、アマ二油など質の良い油を使用しましょう。
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